2015年8月24日月曜日

白山・加賀禅定道日帰り(個人山行)

期 日:平成27年8月23日(日)
行き先:白山(大汝峰、御前峰)
ルート:岩間林道入口~ハライ谷登山口~
                加賀禅定道~白山
参加者:KSN(単独)
天 候:曇のち雨
距 離:約35キロメートル
標高差:約2100メートル
時間計:14時間30分
登    り:約8時間30分
下    り:約5時間30分

(参考)
    標準コースタイム
    一里野温泉~室堂
    距離:18.2キロメートル
    登り:11時間20分
    下り:8時間30分

前夜は、岩間林道ゲート前の駐車場で車泊。夜半、一時やや強い雨。3時30分起床。4時、ヘッデン歩行開始。ゲート横から林道に入る。4時10分、ハライ谷登山口着。真っ暗な登山道を黙々と登る。雨上がりで湿度が高く、思いのほか水分を消費する。2リットルのハイドレーションを準備してきたが、室堂までもたないのではという不安がよぎる。

九十九折りの急登が終わる頃、かすかに空が白み始める。あたり一面は、濃いガスの中。樹間からは、絶え間なく水滴が降り注ぐ。檜新宮で一息入れた後、シカリ場分岐を左に折れ、奥長倉避難小屋まで一気に進む。道中、展望がよい箇所からは、青空を望むことができ、ぐっとテンションがあがる。

避難小屋から美女坂の頭までの急登は、前半の難所だが、今回は、さらに幸か不幸か、登山道の刈り払いが終わった直後であり、青々としたクマザサが一面に敷き詰められ、たっぷりの朝露と相まり、足元が滑り、大変苦しめられた。

8時、美女坂の頭に上がる。距離としては、ここまででおよそ半分。この先は、なだらかな稜線歩きがしばらく続くため、少し楽になるかと思ったが、露払いがいないため、足を踏み出すたびに朝露で登山靴がぐっしょりと濡れる。天池を過ぎる頃には、ついに耐えきれず、靴を脱ぎ、中敷きと靴下を絞り、しばらく天日乾燥。ちょうどこの頃、下山中の男性3人パーティとすれ違う。結局、道中出会った登山者は、この3人のみ。

気を取り直し、遅れを取り戻すべく、ペースを上げて進むが、ここから四塚までが実に遠い。四塚山頂直下の急登では、何度も立ち止まり、息をつぐ。ようやく石塚までたどり着き、一息。大汝峰が目前に迫り、失いかけた気力が再びよみがえる。

気持ちを新たに歩き続け、11時30分、大汝峰着。久々に人の話し声を聞く。感慨もそこそこに、もう一踏ん張りして、御前峰を目指す。最後の岩場を登攀中、振り返ると、剣ヶ峰山頂に人影が見える。よい機会なので、休息も兼ね、しばらく下山ルートの取り方を観察させてもらう。

12時20分、御前峰着。室堂平までは、よく見渡せるが、下界は、ほぼ雲海の中。しかしながら、もとより今回は、展望は二の次。早々に山頂を後にし、室堂センターへ向かう。室堂から大汝直下までの登り返しを考えれば、できれば、高度を下げたくはないが、水を補給するためには致し方ない。ハイドレーションの水は、山頂でちょうど底をついている。

13時室堂発。帰りは、まさに時間との勝負だったが、四塚を過ぎた頃、ガスに巻かれはじめ、美女坂では、ついに本降りとなる。雨に濡れたクマザサに何度も滑りつつ、とにかく足を前に出すことだけを自分に言い聞かせる。16時、奥長倉避難小屋通過。一瞬、ビバークが頭をよぎるが、明日、雨があがるという保証はなく、日没ギリギリになっても、下山することを選択する。

檜新宮を過ぎる頃には、さらに雨脚が強くなり、登山道には、水が溜まり、特に杉林の中は、川になっている。慎重に歩きたいところだが、夕暮れも迫っており、ペースは落とさない。ようやく、登山道が九十九折りとなる地点までたどり着いたときには、足の踏ん張りがほとんどきかない状態。最後は、まさに足をひきずらんばかりにして、ようやく下山完了。



早朝は、濃いガスの中


シカリ場を過ぎ、ようやく展望が開く


百四丈の滝も美しく見通せる


しかし、目指す本峰は、はるか彼方


足元さえ濡れていなければ
見るからに快適な尾根歩き


だがしかし、しばし、天日乾燥


四塚山の登り(かなりキツイ)


ようやく塚が見えてほっと一息


眼前には、大汝峰
(もう一息)


ここまでくれば御前峰まで
(下界は、厚い雲海の下)


果てしない帰り道



花を撮っているとちょうどガスが出てきた
(以降は、本格的な雨)